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第7回 AKB48に学ぶ、日本人コミュニティー・ビジネスへの提言

 

コチラの記事は、日豪プレスに連載中のコラムからの引用です。

今や日本のトップ・アイドルとして揺るぎない地位を確立したAKB48。AKB48はなぜあれほど売れたのか? 巷でよく言われているのは、「出会えるアイドル」をコンセプトに行ってきた、CDに付録される「握手券」によるプロモーション手法です。

テレビ雑誌の記者を経験した僕からすれば、「握手券」がAKB48人気の大原動力というのはちょっと違うなと思います。もちろん、「握手券」はファン垂涎ものですが、一番の原動力は、主要メンバーの所属事務所が異なるという部分に起因していると考えられます。例えば、前田敦子さん(元メンバー)、大島優子さんは「太田プロ」、板野友美さんは「ホリプロ」、篠田麻里子さんは「サムデイ」、高橋みなみさん、小島陽菜さんは「プロダクション尾木」という具合に、

「異なる大手プロダクションのタレントで構成されている1つのグループ」

という点が、一番大きなプロモーションの原動力だと考えられます。なぜかと言えば、AKB48というグループで活動することで、CM1つ、CD1つとっても参画プロダクションすべてに恩恵が生まれるからです。

芸能事務所を“メーカー”、タレントを“商品”として見れば、それがいかに画期的なことかを分かってもらえると思いますが、「握手券」という手法は、単なる“付加価値ビジネス”であり、そのような表層的なプロモーション手法は概ね「おまけを付けることが目的」となり、すぐに行き詰ります。

見習うべきは、異なる大手プロダクションのタレントで構成されている1つのグループという点をいかにビジネスに応用するかです。

さて、ここからが本題ですが、例えば、シドニーの日本人コミュニティー・ビジネスには、日本食レストランと美容室という2大スモール・ビジネスの業態があり、日本人コミュニティーの枠内だけで考えれば、この2大スモール・ビジネスは、市場的に飽和状態にあると言えるでしょう。

これまでは、競争原理の中で自分の店舗だけのプロモーションを頑張れば良かったのですが、市場的には限界も見えてしまいます。

そこで、AKB 4 8のようにプロダクション(店舗)が連携し、タレント(商品やサービスまたはシェフや美容師)を1つのグループでプロモーションするというような動きがあれば業界を活性化できるのではないかと、僕は考えます。例えば、日本食の素晴らしさを伝える共同経営店舗や日本の美容技術を広めるためのカフェ・サロンなどを有志が集って行うことで、各店舗への集客を向上させようとする活動です。こうした共同体型経営は日本国内では町おこし的によく行われています。

“SYD48”などといったカリスマ女性美容師グループを結成し、各店舗でワークショップを行うなども面白いかもしれません。

まとめるならば、従来型の個々のプロモーションではなく、連携しながら個々を高めていくということをコンセプトにプロモーションを企画するところがポイントです。