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橋下徹「慰安婦発言問題」の外国特派員協会会見で、問題の本質を読み取れなかった日本国民

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先週まで、日本の新聞を賑わせていた橋下徹大阪市長のいわゆる「慰安婦発言問題」。

いち地方自治体の首長が外国特派員協会で会見を行うという

異例中の異例の事態にまで発展した、この発言騒動ですが、

なにやら、市長の問責決議案まで否決されて、

ほぼ収束感のあるような扱いになっています。

今後は恐らく参院選あたりまでは、この問題、

マスコミで取り上げられることはおそらくないでしょうね。

だって、国政政党の代表とは言え、一市長の発言問題にすぎないのですから。

 

 

さて、橋下氏が共同代表を務める日本維新の会においては、

  • 橋下徹の支持率激減
  • 日本維新の会、参院選に大打撃
  • 国政政党代表としての資質に疑問符

 

と、報道各社は一様に「政治家・橋下徹」の終焉を示唆するような論調ですが、

さて、政治家・橋下徹は本当に終わったのでしょうか?

 

TVニュースや新聞だけを見ていた人が一番に違和感を覚えたのは、

なぜ、いち地方自治体の首長が「慰安婦問題」という

あまりにもセンシティブな外交関連問題に言及したのか?

というところではないでしょうか?

新聞やテレビの報道だけを見た人は、恐らく腑に落ちないのでしょう。

登退庁時ぶらさがり会見をすべて見ればその経緯は分かるのですが、

この一連の問題で、

橋下市長は明らかに「口を滑らせた」ということです。

 

なにせ、ぶらさがり会見当時には、

問題の「慰安婦は(当時は)必要だった」発言のだいぶ前に、

彼はきっぱりと、

「慰安婦の方々には優しい言葉をかけ、優しい気持ちで接しなければいけない」

と慰安婦の人たちへの配慮を真っ先に明言しています。

ここは、ほとんどマスコミで報道されていないところです。

つまり、橋下氏が主張する「大誤報」という言い訳は、

あながち間違ってはいないわけです。

 

しかしながら、問題はその後の火消し発言、

特に「外国特派員協会」における会見がよろしくなかったと言えます。

こちらも具に見れば分かることですが、

外国人記者クラブの多くが当時の会見で、

橋下市長の発言に対してほぼ“ノーリアクション”です。

つまりは、失笑気味。

そんな雰囲気がありありと伝わってきます。

 

 

橋下共同代表としては、

日本国の国政政党の代表として、

「言うべきことは言った!」

と感触を得ているのかもしれません。

 

また、外国特派員協会での会見を受けてから、

ソーシャルネットワーク上などでも、

橋下支持のコメントが多いこと、多いこと。

 

果ては本日になって、こんな記事まで出る始末です:

[pullquote align=”left”]橋下市長発言、大阪視聴者8割が「問題なし」 「慰安婦の強制性の有無」指摘に支持?[/pullquote]

 

 

 

 

 

これは何を表しているかというと、

この外国特派員協会会見の報道を受けての

支持した人の国際感覚の低さということです。

 

ここは、非常に重要だと思います。

 

橋下代表の主張ポイントは、

「従軍慰安婦を活用した過去の過ちを、

日本も認め、反省するが、

諸外国も同様のことを行ってきたのだから、

日本だけを批判するのではなく、

自国の歴史も直視してほしい」

という点ですが、

 

残念ながら、その主張は、日本国内の内政感情的発言にしかすぎず、

諸外国(特に戦勝国側)が賛同するわけがないに決まっている、ということです。

 

外国人記者は恐らく、

橋下さんの主張の半分も理解できなかったでしょう。

 

当たり前です。

国際認識では、

「日本の従軍慰安婦問題」は

れっきとしたDark Historyです。

日本が認めようと認めまいと、です。

これは日本国内でちまちまと議論される

左翼的議論ではなく、国際認識ということです。

 

それを前提に外国人記者は取材に来ているのですから、

彼らとすれば、「はぁ? 何を前提に話をしているの?」

という話に過ぎない記者会見だったといういうわけです。

 

それが証拠に、

特にニューヨークタイムズの記者との問答においては、

回答が全然かみ合わず、1社1問という事前ルールの中、

再質問をされてしまう事態となり、

結局、同紙の報道で「言い換えに終始」というニュアンスで報道され、

橋下市長の主張は、記事中でほとんどカットされてしまっています(既出写真)。

 

保守派の日本人としては、

東京裁判自体に異論もあるでしょう

従軍慰安婦問題の国家関与の程度に疑問符もつく点もあるでしょう

しかしながら、

橋下代表自体の主張は一貫して、

「敗戦ということは、それらも受けることこから始まる、戦勝国側がそれを翻すわけにはいかない」

と、本人自ら主張しているにもかかわらず、

国際認識を概ね度外視して、

日本の政治家として会見時のような主張を繰り返したのには、

はなはだ疑問が残ります。

 

そして、真実はどうあれ、

国際的な現実は、ニューヨークタイムズの記事のような

かなり冷淡な、なんじゃそら的な反応になるに決まっているのです。

 

とどのつまりは、

日本国としてはさまざまな歴史検証と証拠を積み重ねない限り、

日本は非情なる野蛮国家というレッテルを拭えないよと、

自ら発信してしまったところに、

橋下代表の「口滑り」のミスがあるということになってしまいます。

 

あくまで、いち地方自治体の首長としての発言として

捉えられたことが唯一の救いだと思います。

 

発信力のある橋下さんは、いろいろな意味で、

日本の政治を変えるポテンシャルがある気はしますが、

今回は、裏目に出たというところでしょうね。

 

それにしても、

外国特派員協会での橋下さんの記者会見を受けて、

各国の記者を相手に、ひるむことなく、

堂々と日本国としての主張をした、

などというコメントがどかどかと流れるのを見てしまうと、

日本国内での報道の在り方や視野の狭さには、ちょっと驚かされてしまいます。

そういう風に感じていた人は、日本国内の4大紙ばかりを読むのではなく、

CNNとか海外の報道も拾いながら比較して読んだ方がいいと思います。

 

正直、日本の朝にやっている報道番組なんかを見て

感化されているようでは、やれやれという感じだし、

Yahoo Japanのニュースにコメントしている

変節的ネトウヨのコメントを鵜呑みにしていては、

本質はつかめないと思います。

 

 

個人的には、橋下さんは大阪府知事時代から注目していまして、

概ねすべての会見を見てきましたが、

日本ではあまりいない、メディアを上手に使う政治家だとして感心して見ています。

 

確かに、今回の件は「軽口」にもほどがあるとお叱りを受けるしかないでしょうが、

問題提起としては、ありかなしかで言えば、有り、だったかもしれません。

あんな女性を軽視する発言をしているのに、有り得るか!

と憤っている人は、ぶら下がり会見を、“すべて”見てみれば、

彼が各局の番組で主張していた「真意」が

それほど、間違っているものではないと分かるでしょう。

 

 

国民をひきつける発信力の持ち主として

将来、総理大臣になっても面白いと思いますが、

外交面では相当なブレーンが必要そうですね。