「購入ボタン」のブレイクで見直されるFacebookページのビジネス利用

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は大企業から個人事業主まで業種を問わず必要な販促ツールとなりました。

でも、「どれを使えばいいのか」、「どうやってビジネスに利用すればいいのか」という点で悩む人は多いようです。

僕も最近、クライアントの方から「FacebookとInstagram、ビジネスで利用するならどっちが効果的なの?」という質問をよく聞かれます。

画像と動画をスタイリッシュに投稿できる「Instagram」は4億人以上のユーザー数を誇り、現在、最も成長著しいSNSとして注目されていますね。

今さら聞けないSNS上の「購入ボタン」とは

Instagram-removes-Facebook-activity-sharing-feature

一方、Facebookは15億人以上のユーザー数を誇るも近年ユーザー数は右肩下がり。日本では昨年比13%減となるなど「Facebook離れ」が進行中です。

しかし、2016年はFacebook(FB)がビジネス利用において再び注目を集めることになりそうなんです。

「ええー、今さらフェイスブックぅ~」という声が聞こえてきそうですが、2016年はまさにFacebookが王座復権の年になると僕はにらんでいます。

そこで今回は、Facebookがなぜ2016年に人気再燃するのか、特にビジネス利用の側面からその理由を解説していきたいと思います。

「今はやっぱインスタでしょ」と思っている、そこのあなた、足をすくわれたくなければFacebookを見直したほうがいいですよ!

 

新アプリ「Moments」はユーザー減少傾向のストッパーになる!?

facebook-moments

Facebookが2015年夏に発表した写真共有アプリ「Moments」。

「Moments」はGoogleフォトやLINE TOSS同様、撮影日や撮影場所ごとに管理・共有できる写真アプリです。

写真の整理はもちろん、「顔認識機能」や「非公開で写真を送れる」という新しい機能が徐々に評判となり、海外のFacebookユーザーの間ではダウンロード数が急増しています。

日本人にはなじみが薄いようですが、Googleフォトは個人専用、LINE TOSSは日本の友達限定というユーザーが多い中、「Moments」はFacebookでつながっている友人に大して全方位的な写真アプリとして利用価値が高いといえます。

LINEは欧米ではあまり使われていませんからね。そういう意味では、海外在住者にとって必携アプリということも言えそうです。

これにより、MomentsはFBのユーザー減少の歯止めにもなると期待されており、発表以降、Facebook社の株価は急騰し、2015年10月には史上最速で時価総額2500億ドルの企業となりました。

Facebook株価チャート2015年

Facebookこの1年で株価を30円も上げ、なおも上昇トレンドだ

「購入ボタン」で変わるEコマースの新たな側面

Facebook buy button

ネットショップを運営している人にはすでにおなじみのSNS上での「購入ボタン」。

顧客は自身のフィードから離れることなく買い物ができるので、とっても便利ですよね。

わざわざ楽天やアマゾンのサイトにログインしなくてもいいし、SNSを眺めていれば自動的にオススメのアイテムを紹介してくれます。

そういうわけでSNSでの「購入ボタン」は、Eコマースの新たな側面として注目を集めています。

2015年は特に購入ボタンを導入したSNSが多く、6月にはPinterestが、7月にはGoogleが、9月にはInstagramが次々と「購入ボタン」を導入しました。

また、現在テスト中とされるTwitterとFacebookも今年、日本への本格参入が確実視されています。

これにより、世界のEコマース市場に大変革が起きるでしょう。

なにせ、世界で15億人のユーザーを擁するFacebookだけに、普及すればAmazonをもしのぐ巨大EC市場として、一気にSNS業界およびEコマース業界の王者に返り咲くこととなるでしょう。

InstagramやTwitterの「購入ボタン」では売れない理由

このように加速度的に普及しつつあるSNSの「購入ボタン」。

ここまで読んで、うちの会社でも「購入ボタン」を導入するか!と思う人も多いことでしょう。

各SNSに「購入ボタン」で自社が販売する製品などを購入させるには、各SNSでの広告に出稿すればいいわけですが、日本で人気のInstagramやTwitterで成果を出すのはそれほど簡単ではありません。

それはなぜか?

早い話、InstagramやTwitterの中心ユーザーは購買力の低い10~20代の若者が中心です。

モバイルでショッピングをするのに必要不可欠なクレジットカードを持っていない人たちに「購入」を勧めたところで「ウザい」だけです。

実際、「Twitter 広告」で検索すると、広告を表示させない方法がずらりと検索されます。


↑ 10代の若者に人気のアイドルグループ「One Direction」メンバー、ハリー・スタイルズさんのTwitter

一方、Facebookの中心ユーザーは30代以上の人たちでです。

ちなみに、先ほどユーザーが減少傾向と書きましたが、減少しているのは特に10~20代の若者層が中心です。

となれば、今あなたがどのSNSを攻めるべきかは一目瞭然ですよね? 

IT業界のシナリオにどんでん返しはありません。

あなたが今やるべきことは、諦めかけていたFacebookページの強化なのです。