2020年に一気に変わる日本人の価値観

リクルートは1月20日、同社が媒体を発行している飲食、住まい、進学など7分野について、2020年のトレンド予測を発表しました。

そのトレンド予測を見ていくと、2020年を境に日本人の従来の価値観が一気に変わるようなデータが散見されます。

2020年は東京オリンピック・パラリンピックという世界規模のイベントを控えている日本。

そこで今回は、トレンド予測の中から、豪州の日本人ビジネスに関係の深い分野について紹介します。

テレワークが普及し、オフィス以外で働く人が急増

総務省が推進する「テレワーク」は、ICT(情報通信技術)を利用し、オフィス以外の場所で働く環境のことです。

米国の85%近い企業がテレワークを採用しています。

時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方住宅・不動産サイト「SUUMO」によれば、シェアオフィス付きの賃貸住宅やコワーキングスペースのあるシェアハウスなどが増えています。

また、テレワークを導入している企業への就職を希望する人が増え、都心から郊外に引っ越したり二拠点生活をする人も珍しくなくなりつつあります。

このように、都市部にある会社に出社するのは必要な時だけというのが当たり前になりつつあります。

そうなると、移動時間の削減などによる生産性の向上、地域や高齢者などにおける雇用者の拡大、都市の自然災害時への対策などさまざまなメリットが生まれます。

同時にその周辺の新たなビジネスが生まれることも期待できます。

学力よりもモチベーションの高い子どもが成功しやすい教育環境に

リクルートの調べでは、学校で学ぶ勉強以外に、何かのプロになるために邁進する高校生の割合がこの10年で約1.5倍と急増しています。

ユーチューバーやeスポーツなどが代表例ですが、「有名大学に入り、大企業に就職する」という価値観はもはや行き詰まりを見せています。

このような進路の価値観の変化は子どもの意識から、保護者にも浸透していくことでしょう。

これに伴い、留学に対する意識も単に英語を学びたいということから英語をどのように仕事に活かすかがモチベーションとなる人が主流になってくることでしょう。

優良サービスの飲食店が廃れていく?

グルメ情報メディア「ホットペッパー」によれば、外食の際に「味」と「サービス」のどちらを重視するかについて、約65%が味と答えています。

かつて外食と言えば、味・接客・雰囲気が3大要素でしたが、サービスという曖昧な指標よりも味の良さを求める消費者が増えています。

そのため、「食券制のフレンチ」や「個室セルフ焼肉」など、サービスよりも味を重視する業態が20年はトレンドとなりそうです。