若者の「オシャレ離れ?」から紐解くマーケティングの基礎知識
いつの時代でも、マーケティングで重要なのは「消費者の価値観の変化に気づくこと」です。
特に近年はソーシャルメディアの普及に伴い、
流行やトレンドもあっと言う間に火がついて、
1年もすれば誰も見向きもしなくなるなんてことも多くなりました。
しかし、そんなスピーディーな時代の中にも、
定着しつつあるコンセプトというものがあります。
こで今回は特に40~50代のバブル期の価値観を引きずった管理職の人向けに、
マーケティングの基礎となるお話をお伝えします。
「服」にお金をかけなくなった若者たち
総務省の「全国消費実態調査」(2014年実施)によれば、
30歳未満の単身勤労者世帯における月平均の「被服及び履物」の支出額は、
男性が5400円、女性が8900円でした。
これは、バブル期(1989年)の男性11000円、女性21000円と比べるとおよそ半分という大幅な減少となっています。
かつて、DCブランドが全盛だったバブル期に比べると、
明らかに服飾にお金をかけなくなったというのが今の若者像のようです。
今の若者はファッションに興味がなく、お金に余裕がない?
この数字だけを見ると40~50代のバブル期を経験している人たちは、
「若者はファッションに興味がなくなった」
「お金がない」
と勘違いしがちです。
しかし、彼女たちはファッションに興味がなくなったのでも、お金を稼がなくなったのでもありません。
むしろ、若者たちはInstagramなどのSNS上でどう見られるかをかなり意識しており、
ファッションへの意識は昔よりも高まっていると言えます。
つまり、若者たちのファッションへの意識が変わってきたのです。
かつて、人気を誇った「ルイ・ヴィトン」や「グッチ」などの高級ブランドは、
40代以上に根強い人気があるものの、
若者へのウケはイマイチです。
これにはユニクロやH&Mなどのファストファッションの台頭が大きな要因と言われています。
ただし、これは価格だけのことを言っているのではなく、
若者たちはもっと気軽で身近で着心地の良い本質的なファッションを楽しむ傾向になったということを押さえておく必要があります。
高級ブランドは恥ずかしい―ミニマルなスタイルへの傾倒
実際、総務省の統計でも「高級ブランド」離れは顕著です。
若者たちは高級ブランドを身につけることを「いやらしい」と感じる人が増えています。
また、「良いものは長持ち」という時代から、「新しい物を次々と消費する」傾向へとかわってきた時代背景もあります。
Webデザインの業界でも「ミニマル(最小限の)」デザインがトレンドとして定着していきました。
これらは、シンプルなコト、モノ、スタイルが心地良く、飽きれば新たに購入すればいいという、
明らかにバブル期にはなかった「価値観の変化」です。
バブル期を必死で生きてきた40~50代のオトナたちは、
こうした若者たちの「価値観の変化」に気づく必要があると言えるでしょうね。
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