Webコンテンツでの“パクリ”はどこまで許されるのか?

日本のデザイン業界を騒がせた佐野研二郎氏らによる東京五輪エンブレムの“パクリ”騒動。

一部の日本国内の企業ではすでにこの意匠を使用されていたとあって関係者はかなり肝を冷やしていたようですが、グローバル企業に使用される前に見直しとなり、ぎりぎり世界に流布する前に収束しました。

しかし、今後の佐野氏のビジネスの行方を考えると、「パクリはマジで怖い!」と思わざるを得ません。

さて、グラフィックデザイン界だけでなく、WEB業界でも「パクリ」は横行しています。

昨今は「キュレーションサイト」での記事の盗用が相次いで問題となりました。

こうしたパクリ問題は、大手メディアはもちろん、実はブログを書いている一般人にまで大きく響く問題です。

そこで、今回はWebコンテンツでのパクリはどこまで許されているのかについて調べました。

コピペを許さないGoogleのパンダアップデート

2013年頃よりWEB業界を席巻している「コンテンツSEO」。

検索順位を高めたいなら、ユーザーにとって有益な情報をオリジナリティあふれる内容で発表しなさい。これが今のGoogleの指標です。

こうした流れになったのは、多くのコピペサイトがオリジナルコンテンツを持つサイトを検索順位で上回るという不平等な現象が起きたためです。

そこで、2011年からGoogleが導入した検索アルゴリズム「パンダアップデート」により、検索順位は大きく変動しました。

Googleが検索品質を高めるために実施しているパンダアップデートとは、

他サイトのコンテンツをコピーしただけのようなオリジナル性のないサイトや情報が希薄でユーザにとって価値のないサイトといった低品質サイトの検索順位を下げる

というアルゴリズムです。

そのため、かつてニュース記事をコピペして検索順位を上げようとしていたブログなどは軒並み圏外に押し下げられ、悪質なケースは検索自体から除外されるという重いペナルティーが科せられるようになりました。

コピペの許容範囲は10%以下が目安

とはいえ、本稿の冒頭にも書いた東京五輪エンブレムのデザイン盗用問題の話題はあらゆるメディアで書かれています。

極端な話「佐野研二郎」「東京五輪」といった語句までもがコピペと認識されたのではたまりませんよね?

では、Googleはどれくらい文章をコピーするとコピペサイトと認識するのでしょうか?

Googleの検索アルゴリズムは一切公表されないので、経験値でしか言えませんが、僕がコンテンツ記事の仕事を手伝っている某大手WEBメディア企業の規定では、「他サイトからの引用は10%以下まで」とされています。

しかも、「引用」で10%以下というのが、ポイントです。

HTMLでは「<blockquote>~</blockquote>」というタグで文章を囲むことで、その部分が何かの記事の引用であることを示します。

つまり、このタグを記入し忘れた場合には、たった一文でもコピペと認識される可能性があるということです。

ドメインの信頼性によっては誤審もある

次に、Googleはどうやってコピペとオリジナルを見分けるのでしょうか?

1つは投稿日時です。

公開日時が古い記事の方をオリジナル記事として認識しているようです。

しかし、それだけではありません。

実は「ドメインの信頼性」も影響します。

例えば、日本国内に登記されている企業や団体だけが登録できる「.co.jp」「or.jp」はドメインとしての信頼性が高いため、あからさまな転用でなければペナルティーを受けにくくなっているようです。

また、「.com」よりも「.au」「.jp」という地域ドメインの方が信頼性は高いとされています。

そのため、実際はある程度コピペをしても、ドメインの信頼性の高さによって、オリジナルコンテンツが検索順位で下回る場合があります。

もし、コピペしているサイトを見つけたら、どうするか?

さて、ブログやコンテンツが盗用された場合はどうすれば良いのでしょうか?

Googleは現在、コピペサイトにはかなり厳しい姿勢をとっています。

もし、そうした被害に遭った場合には「著作権侵害 Google」で検索してみてください。

こちらは、Googleアカウントをお持ちの方に限られますが、

Googleは削除依頼の申請ページを設けています。

[button color=sr-button5 size=”small-button” url=”https://support.google.com/legal/troubleshooter/1114905?hl=ja” target=”_blank” ]コンテンツ削除依頼[/button]

いずれにしても、人の真似をしないと成り立たないようなビジネスはいずれ淘汰されますので、皆さんはしっかりオリジナルコンテンツをたくさん作ってくださいね!